ばあちゃんのずしとじいちゃんのごじる

お題「思い出の味」

遠い昔。私が七草のお祝いに近所を母と周り、ずしを貰って来た事がある。その頃は今と違い、近所付き合いがあった。

私の家の隣は、世話好きなおばちゃんが住んでいて、私の弟は、そのおばちゃんのうちの小さな小窓を開けて10円ちょうだいと言って貰っていたし、私の妹は、1、2歳の頃は、階段を勝手に上がって朝ご飯を頂いていた。

私にとってずしは、祖母が正月の7日目の七草粥を作り食べた後本当か嘘か分からないが、そのお椀でお茶を飲むと1年風邪を引かないと言われて信じて、私の家族に伝えている。

祖母は、ご飯を炊く釜に米や餅や豆もやしやとにかくお正月料理の残り物を7つ材料を入れてだしも入れずに炊いて最後に自家製味噌を入れて良く上下かき混ぜて食べさせた。

私は、それを、今炊飯器で炊く。

私の家族には大好評。息子など何杯もおかわりする。

そして、そのお椀でお茶を飲む。

だから、ばあちゃんのずしは息子と娘には伝わっている。

そして、結婚して私にはもう一つ必ず作る料理が出来た。それは、夫の父に教わったごじる。

お盆の14日に茄子や里芋やこんにゃくや薄揚げやといもがらに必ず入れるのが大豆の煮たもの。だしと味噌で味をつける。大鍋で沢山作るのがコツ。とにかく沢山の野菜からだしがでてこれも家族に大好評。おかわりを皆する。

だから、思い出の味は私には2つある。