私とバレンタインデー

今週のお題「わたしとバレンタインデー」

うん10年前。

私は、好きな男子がいた。

喉仏が出ていてメガネを取ったら、きっと超ハンサムな男子。

痩せ型で声が低く優しい彼は、真面目で字が綺麗に書ける人だった。

私との共通点は、習字が好きな事。

今思うとあまりにもいい加減なのだ。

正直バレンタインデーに告白する気はあまりなくて。その証拠に部活帰りにホワイトチョコレートを買い、私は翌日彼に渡した。

そういうタイプではなかったのだ。お互いに慣れない2人がそれ以降進展する気配はなかった。

学年が上がり習字の時間に会うが、私は、たまたま硬筆コンクールで入賞し、某放送局で表彰式に出る羽目になる。

逆にそれが彼にとって、嫌な女のイメージに繋がったのではないかと思う。

それから数年後、彼は私の田舎では、有名な百貨店に勤務され、たまたま私が勤める会社に来る機会があり再会するも、またまた2人とも特に話をする事なく別れた。

最近、別のクラスで同窓会なるものをやっていると噂を聞いた。

だが、彼は、部活もしていたかどうかも記憶になく、ごく目立たないタイプだったので、都会に出る事もなく、確か私の実家と近い場所が実家であった。

会いたいとは思わない。

あまり良い思い出もない。

でも、後にも先にもバレンタインデーで男子にチョコを渡したのは、その時だけである。